氷川三社と見沼の竜伝説について
【2021/04/03 ぶら旅コース】
<さいたま新都心駅> → 大宮氷川神社 → 氷川だんご → <バス> → 中山神社 → <バス> → <北浦和駅> → <電車> → <東浦和駅> → <バス> → 氷川女体神社 → 国昌寺 → 見沼の龍 → 萬年寺 → 見沼自然公園 → <バス> → <大宮駅>
【コースMAP:大宮氷川神社~見沼自然公園(※車表示の為、実際のルートと異なります。)】
【2021/04/10 ぶら旅コース】
<東川口駅> → 大門神社 → <東川口駅> → <電車> → <東浦和駅> → 厳嶋神社(下山口弁天) → 見沼通船堀・八丁堤 → 喫茶 花あかり → 下山口新田稲荷社・大間木水神社 → 鈴木家住宅 → <東浦和駅>
【コースMAP:大門神社~鈴木家住宅(※車表示の為、実際のルートと異なります。)】
【2021/07/12 追加旅】
常福寺・柴山伏越
見沼の竜伝説『美女と馬子』
足を痛めた美女に出会った馬子が彼女を送ってやると、女はお礼に小さな箱を「決してあけないでください」と言いながら渡し去った。その後、馬子の家には幸運が相次いだ。
しかしある日、馬子は約束を破り小箱を開けてしまう。すると、中には一枚の鱗が入っていた。そしてそれ以降、今度は不幸ばかり起こるようになった。
家のものは「美女は竜の化身で、箱を開けたことに怒っての仕打ちに違いない」と考え、祠を作り弁天様を祀った。
これが最後の見沼の竜伝説となります。
これまでの伝説にはイタズラ竜が多く登場していましたが、
今回は美女に化けた竜のお話です。
このお話は『まんが日本昔ばなし』でも紹介されており、
要約サイトや動画でより詳細なストーリーを知ることができました。
以下は、まんが日本昔ばなしを大まかにまとめたものです。
「平吉という馬子が竜の化身に恋をする」という、
ちょっとしたラブストーリでもありました。
「平吉という馬子が市場からの帰り道、足を痛めた美しい娘と出会う。
その娘を馬に乗せてやると、見沼の辺りで馬を降り、礼を言って沼へ消えていった。
婚約者がありながら娘のことが忘れられない平吉。
娘と出会った辺りをうろついてみるが、娘は姿を現すことはなかった。
ある日、平吉は見沼の竹やぶから竹を取り、笛を作った。
その笛を見沼で吹いてみると、笛に合わせて琵琶の音が・・・
するとそこには、琵琶を持った娘が立っていた。
娘は平吉に玉手箱を渡すと、
「これはあの時のお礼です。
中には幸せが入っています。
絶対に箱はあけないでください。
幸せが逃げて行ってしまいますよ・・・」
そう告げると去ってしまった。
娘の言葉通り平吉は幸運ばかり続き、たちまち村一番の長者に。
しかし、平吉の心は満たされずにいた。
「幸せとは一体なんだろう・・・?」
箱をもらった2年後、平吉はついに箱を開けてしまう。
すると中から1匹の白蛇が這い出て行き、1枚の鱗だけが残った。
それからというもの、平吉はあっという間に元の馬子に戻ってしまった。
平吉に残されていたのは、いつまでも平吉を信じ待っていた婚約者。
その後、平吉は婚約者と結ばれ幸せに暮らした。
平吉は見沼にお社を建て、その玉手箱と鱗を祀ったという。」
まんが日本昔ばなしバージョンのあらすじは、
というサイトを参考にさせていただきました。
それにしても、なぜこの手の昔話は
「開けてはいけない」
「見てはいけない」
というルールが多いのでしょうか???
厳嶋神社(下山口弁天)
東川口から東浦和へ移動。
駅から20分ほど歩き、平吉が玉手箱と鱗を祀ったという、厳嶋神社を訪ねました。
そこには、伝説に出てくる『鱗』をかたどった神具があるというのです。
その神社は、見沼代用水沿いに鎮座していました。
それは住宅と並んで建っている、とても小さなお社でした。
白蛇といえば、弁天様。
水とかかわりの深い地ですから、
この辺りは弁天様をお祀りしている神社が多く存在します。
というか、、、「厳嶋神社」という字なんですね。
この記事を書いている時に気づきました!!
ずっと「厳島神社」と書いていたので、慌てて書き直しました。
伝説では、玉手箱と鱗を祀ったとあります。
その鱗をかたどった神具があるとのことで、
失礼を承知で格子の隙間から中を伺わせてもらいました。
玉手箱らしき物は見当たりませんでしたが、鱗のような形をした物を発見!!
金色に輝いた小さな団扇のような物が飾られていました。
(写真が撮れなかったので、絵に描いてみました↑↑)
確かに鱗と言われれば鱗に見えます。
とてもきれいな状態だったので、比較的最近の物のようにも見えました。
どなたかが伝説になぞらえて奉納しているのでしょうか?
竜が彫られた欄間に比べたらとても小さく些細な置物ですが、
このような形でいつまでも伝説を残していこうというのは、
粋で素敵なことに思えました。
厳嶋神社から見える橋。
この橋は、平吉が笛を吹いた橋だと言われているそうです。
住宅や道路が通っている場所も、昔は沼が広がっていたんですね。
平吉が笛を作った竹やぶもあったのでしょう。
一見スルーしがちな小さな神社も、
伝説を知ることでとても大きなロマンを感じられます。
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