おすすめのお寺
高麗神社の記事を書いたので、もう1軒お寺をご紹介したいと思います。
これまで3度訪れた高麗神社ですが、そのうち2度このお寺も参拝しています。
今回も行きたかったのですが、時間の都合上断念。。。
私の中では、高麗神社とセット参拝するのが恒例となっています。
1度目は2012年9月29日、
2度目は2014年4月1日に参拝しています。
かなり古い情報となっておりますので、お出かけの際は今一度ご確認願います。
(写真は2度目の訪問時のものを使用しています。)
竹寺
■ 鳥居
高麗神社から車で40分、日高市のお隣、飯能市に鎮座する竹寺。
正式名所は『医王山 薬寿院 八王寺』と言います。
お寺だというのに、いきなりの鳥居。
こちらは、東日本で唯一の神仏習合の形をそのまま残した、
珍しいお寺となっています。
境内に茂る竹林が、「竹寺」と呼ばれる所以でしょうか。
スッと伸びる様子が、とても清々しい。
■ 参道
本坊を沿うように建てられた鳥居をくぐり、本殿へ向います。
ちょっとした山道を進んで行くと、茅の輪がかかった鳥居が見えてきました。
■ 拝殿
牛頭天王(ごずてんのう)
【御利益】
疫難消除、除災招福、出世開運
【御由緒】
当山は、縁起によれば、
「天安元年丑年、慈覚大師東国巡修の折、疫病流行し患者の多きを憐れみて、当山を道場として大護摩の秘法を修し、一切の障難を除き、疫病を降伏し病患を除かししめん事を誓い、一刀三礼して尊像を造り、世の人を救い後世に遺し給へり・・・」と。
以来東国霊場として、山岳信仰の道場として千年余の歴史を有しております。
本尊「牛頭天王」を祀り、本地仏に「薬師如来」を配し、神佛習合の姿を今に残す東日本唯一の遺構であり、「天王さま」と呼ばれ親しまれています。
(出典:パンフレット)
御本尊が安置されている社殿は神社様式で、狛犬も鎮座していました。
本殿には、右手に斧、左手に索を持つ木造牛頭天王坐像、
その脇には八王子(牛頭天王の八人の童子)が祀られているそうです。
そのことから『八王寺』と名付けられたと、ご住職が教えてくださいました。
ご住職とお話する機会があったので、こんな質問もしてみました。
Q:なぜ、神仏分離令から免れたのか?
すると・・・
「山奥だから、ここに寺があることに気づかなかったのかな?」
とのアンサー。
なぜか竹寺には、明治政府からのお達しが届かなかったそうです。
・・・そんなことあるんですね。笑
■ 蘇民将来
拝殿には牛頭天王にまつわる民話に登場する、蘇民将来(そみんしょうらい)護符。
(民話はこちらのサイトで読むことができます。)
本殿からの眺めです。
そこまで山道を登ったという記憶はないのですが、意外と高いですね。
お堂の屋根が下に見えます。
梅(桃かな?)の花がきれいでした。
■ 稲荷神社
本殿へ行く山道の途中には、稲荷神社があります。
* * *
本坊へ戻り、その周辺を散策します。
■ 牛頭明王ブロンズ像
■ 弁天堂&弁天池
■ 本地堂(瑠璃伝)
■ 三十三番結願堂
聖観音を祀るこのお堂は、武蔵野三十三観音霊場第33番札所となっています。
最後の札所、結願所になります。
* * *
下のエリアは、お寺色が強く感じられました。
手づくりアート
竹寺と呼ばれるだけあって、
境内では当時のご住職が作られた『竹アート』が楽しめます。
■ 柄杓
竹を節で切り取り作られた、お清めの柄杓。
お水がでている部分も竹ですね。
柄杓掛けもあって、とてもかわいらしいです。
■ 竹めがね
「竹寺の竹眼鏡 凸(かど)ばった下界を〇く見て下さい」
と書かれた看板の上には竹筒が並んでいます。
その竹筒を覗くと・・・
天気のいい日には、竹の先にサンシャインビルが見えるそうです。
実際に覗いてみたのですが・・・見えたのは目の前に伸びた雑草でした。笑
草刈しようよ~!!!
でも、この発想にはほっこりさせてもらいました。
こういうの好きです。
■ 平和の鐘
ご住職作ではありませんが・・・この鐘もある物で作られたものです。
なんだと思いますか?
正解は、アメリカ軍の不発弾。
1945年、フィリピンに落とされたものだそうです。
ちょっと複雑ですが、、マイナスをプラスに転じるアイデアが凄いですね。
平和を願うこの鐘は、どんな音色なのでしょう??
■ トーテムポール
境内の数箇所に立っているトーテムポール。
作成者は不明です。
中央には牛頭天王が彫られています。
* * *
このように、手づくり感満載の竹寺。
なんとなくですが、ご住職の温かい人柄が伺えました。
精進料理
2度目の訪問では、精進料理をいただきました。
完全予約制で、3000円・5000円・6000円のコースがあります。
精進料理は、こちらの建物でいただきます。
ギシギシと軋む廊下を通り、部屋へ案内されました。
壁には、書や詩が書かれた額が並びます。
これは、正しい記憶か定かではないのですが、いくつかあった部屋のひとつに、
床から竹が突き出した部屋があったような・・・。
■ 3000円コース
3000円コース(10品)をいただきました。
食材や添えられた花は、境内で採れたものだそうです。
器はもちろん竹製。
お箸も竹です。
食前酒も長い竹筒に入っており、竹のお猪口でいただきます。
(私は下戸なので飲めませんでしたが・・)
各皿には俳句が書かれた短冊も添えてあり、
料理が運ばれてくるごとに、ご住職がその句について説明してくださいます。
この日は2組いたので各部屋を行ったり来たり、、、とても大変そうでした。
お料理は、春の山菜のほろ苦さを存分に楽しめました。
もみじや柿の葉など初めて食べる食材もありました。
蕎麦はほのかに笹の香りがして、本当においしかったです。
ご住職のお話を聴きながら、ひとつひとつの食材を味わう。
贅沢なひとときが過ごせました。
竹寺は「奥武蔵俳句寺」として、句碑が多く残されています。
木の枝には、短冊も。
食後にご住職のお話を思い出しながら、俳句の散歩もいいですね。
御朱印
この御朱印は初めて訪れた際にいただいたものです。
「竹寺の 竹の時雨に 会い申す」
左のページには、俳句が書かれています。
そういえば、この日は雨だったな・・・。
句を読むとその日のことが鮮明に浮かんできます。
この御朱印を書いてくださったのは、当時96歳のご老師。
お寺の説明をしてくださったのも、この方です。
とても気さくな方で、他にもいろいろなことをお話しました。
精進料理を食べに行ったのは、その1年半後。
ご住職は息子さんが務めていらっしゃいました。
ご老師のことが気になり伺ってみると、
「体の調子が悪く、ベッドで寝ているんですよ。」
それでも元気だと聞いて安心しました。
それから更に5年が経ちました。
ご老師がご健在であるならば、100歳を超えています。
高麗神社参拝を機に思い出し、調べてみました。
すると・・・99歳で亡くなられたとありました。
年齢も年齢なので仕方のないことですが、とても残念です。
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所在地:埼玉県飯能市南704
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御朱印:有
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(※2014年4月1日付けの情報です。)